男女共同参画コラム(5)~男女共同参画の視点での防災~
印刷用ページを表示する 掲載日:2020年6月5日更新
男女共同参画コラム(5)
男女共同参画の視点での防災
防災体制は、これまで男性主導で考えられてきました。
男性と女性では性差による体力差があり、地震などの災害発生時の対応では、力が必要とされる場面が多かったため、男性主導に傾倒した側面があるからです。そして、旧来の男性主導の意識で、防災計画の策定や災害対策を行ってきました。
しかし近年、その弊害が顕在化してきています。東日本大震災では、衛生用品等の生活必需品が不足したり、授乳や着替えをするための場所がなかったり、「女性だから」ということで当然のように食事準備や清掃等を割り振られた避難所も見られました。男女で必要なものに違いがあり、プライバシーへの配慮も男女によって違います。しかし、男性主導の意識のために、その部分がないがしろにされており、固定的な役割分担意識も強化される結果となっています。
そういった弊害の解消には、防災分野での女性の参画が不可欠です。災害対応において女性が果たす役割は大きいことを認識し、女性の意思決定の場への参画や、リーダーとしての活躍を推進することが重要であり、平常時から男女共同参画の視点で防災について考えておくことが大切なのです。