福岡県では、毎年12月を「悪質商法撲滅月間」と位置づけ、悪質商法を防止するための啓発活動に取り組んでいます。近年、悪質業者の巧妙な手口によって消費者トラブルが深刻化しています。特に、年末年始期間は、若者や高齢者を狙った悪質商法が増加することが考えられます。
日頃から自身で注意するのはもちろんのこと、身近な方にいつもと変わった点がないか周囲の方の見守りや声掛けも重要です。万が一トラブルになった際には、早めに消費生活センターに相談しましょう。
「不用品を買い取ってもらうはずが、大切な貴金属も強引に買い取られた」という訪問購入の相談が増えています。
〈相談事例 1〉
高齢の母が一人で家にいるときに「不用品を買い取る」という電話を受けた。後日来訪した業者に18金のネックレスなど貴金属を2千円で売ってしまった。あまりにも安価だったので取り戻したいと言っている。3日しかたっていないし、契約書には無条件解除のクーリング・オフに関する記載もある。 (40歳代 女性)
〈相談事例 2〉
昨日、突然家に訪問してきた業者に、言わるるがまま貴金属などを買い取ってもらったが、相場の半額だったことが分かった。取り戻したい。(60歳代 女性)
訪問業者が自宅に来て物品を買い取る、いわゆる「訪問購入」に関する相談が増えています。契約当事者は一人住まいの高齢者が多く、おもに80歳以上の女性が当事者になっていることから、特に注意してほしいトラブルです。売るつもりがなかった貴金属を強引に買い取られ、物品名や価格を具体的に記載した契約書面を渡されない場合もあります。
トラブルになったり、不安がある場合は、すぐに消費生活センターに相談してください。