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野間尻遺跡(のまじりいせき)

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年12月26日更新 <外部リンク>

 宇美川右岸の丘陵下に位置し、志免東中学校の近くにある遺跡です。平成10年7月に発掘調査を実施したところ、宅地造成によって表面が削平されていましたが甕棺墓が発見されました。

 甕棺墓は、地面に坑を掘り込んで大きな甕を埋め、その中に死者を埋葬し、埋めたものです。弥生時代中期の甕棺墓群であることが確認されました。

甕は大きなものでは、高さ約80cm、口径50cmのものもあり、土器の口を合せた形の合口甕棺が主でした。

 甕棺墓は8基が集まっていて、当時の状況をとどめていたことや、同様の甕の形をしていて、各遺構が並んでいたり重なっていたりすることから、この地が墓域として選ばれていたことがわかります。

 甕棺墓は縄文時代から小児用に用いられたものがありますが、弥生時代前期から中期になると、北部九州中心に大型の甕棺葬がさかんに行なわれています。福岡市中心に奴国があったとされるこの時期に、同様の墓が築かれていたのは、この地域が奴国と交流があったことを物語っています。

 野間尻遺跡(野間尻遺跡)